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カテゴリ | 日付 | 2009/10/05 | 閲覧数 | 9536 | |
タイトル | [開発レポート]「Scorpion」デザイナーインタビューツイート | ||||
「Alliance of Valiant Arms」運営チームです。 「Alliance of Valiant Arms」では2009年大型アップデートトリロジー第2弾としまして、 2009年10月7日(水)「PRISON BRAK-Escape-」をリリースしました。 「PRISON BREAK」シリーズはこのEscapeをもって完結となります。 今回ご紹介する護衛ミッション「Scorpion」は、ストーリー的に直接「PRISON BREAK」と は関係はありませんが、「PRISON BREAK」が発生していた時と同じ時期に中東を舞台に 発生した戦闘の模様を描いています。 今回も開発元である韓国Redduck社のレベルデザイナーにインタビューを行いました。 以下その模様を掲載いたします。 ================================================================================= インタビュアー:ゲームマスター(以下「GM」) アンサー:レベルデザイナー(以下「LD」) ※レベルデザイナーとは「Alliance of Valiant Arms」のマップデザインを専門に行う スタッフのことを言います。 GM:こんにちは。 日本のプレイヤーの皆さんに簡単なご挨拶をお願いします。 LD:こんにちは。今回新しい護衛ミッションである「Scorpion」の企画とデザインを担当 したレベルデザイナーです。日本では特に護衛ミッションの人気が高いとうかがって おりましたので、今回のアップデートではご要望に応えられたということでしょうか。 とにかく嬉しい気持ちで一杯です。 ■「Scorpion」制作秘話 GM:では定番の質問となっておりますが、今回の「Scorpion」の企画意図、または企画に 至ったきっかけを教えて下さい。 LD:まず「シンプルでやさしいマップを作ろう」という意図が背景にありました。 と言いますのも、既存の護衛ミッションマップである「STORM BLITZ」と「RISING DUST」 は、迂回路が用意されているとは言えスナイパーに有利なロングが多く、一度ハマると なかなか戦車が進まないという特徴があります。 それを打開すべく制作された「BURNING TEMPLE」ですが今度はマップが複雑になり すぎて、とても初見のプレイヤーが気軽にプレイできるものではありませんでした。 今回お届けする「Scorpion」のコンセプトは、戦車を護衛する難易度を下げることと、 マップをシンプルにすることによって、時間が掛かるという理由で護衛ミッションを あまり好まない熟練プレイヤーから、初めて「Alliance of Valiant Arms」をプレイされる 方にいたるまで、護衛ミッションの面白さをいち早く味わっていただくために作られた マップです。 GM:シンプルにするための工夫はマップのどのあたりに現れていますか? LD:方向音痴の人でも迷子にならないように、立体的で複雑な迂回路をできるだけ減らし、 戦闘時間を思い切って10分に短縮しています。 マップの構造をあれこれいじることよりも、1試合にかかる時間を圧縮することに腐心し ました。やさしいマップは戦闘に掛かる時間もやさしくある必要があると考えたからです。 また、他の護衛ミッションマップでは最終防衛ラインを含めて3つの防衛ラインが用意 されていますが「Scorpion」は2区間で構成されています。 GM:「Scorpion」のマップデザインで最も難しかった部分はどこですか? LD:「BURNING TEMPLE」では導線を迷宮のように複雑化し、戦車を護衛するEU側の 自由度を高めました。それによりミッションの難易度を低くしようというアプローチの方法を 取っています。 逆に「Scorpion」では、できるだけシンプルに、できるだけコンパクトしようと制作しま した。ただ、マップの構造をシンプルにするのは良いのですが、そうしますとEU軍が 採れる戦術の選択肢は少なくなりますし、防御側のNRF軍は戦力を分散する必要が なくなるので集中防御が可能になってしまいます。 それらの問題に悩みつつ、簡単ながらもゲームの進行が単純になり過ぎてしまわない 工夫が求められました。そのあたりが苦労した点でしょうか。 ■拡大する戦線。イスラム世界へのいざない GM:「Scorpion」のバックストーリーはどうなるのですか? LD:「Scorpion」の舞台となるのはアフリカ東部に位置するソマリア半島の上側 紅海の沿岸部に位置した小国ジブチのオアシスの街です。 雰囲気的には、コーランが流れ、ジャコウを混ぜたお香の匂いが漂うイスラムの街を イメージしました。 シナリオ的にはジブチ政府をEU軍が、ジブチ反乱軍をNRF軍が支援し、 あたかも代理戦争の様相を呈した状態になります。 NRF軍の目的は石油資源の奪取であり、石油危機を発生させて国際世論にゆさぶりを かけ、EUの戦争継続を断念させる戦略が動き出します。 そんな中で、ジブチの重要拠点であるオアシスの街を奪取すべく戦車を中核とする EU部隊が投入され、NRF軍はそれを迎え撃つ格好となります。 ■マップデザインの心構え GM:マップデザインする上でヒントにしていることはありますか? LD:答えとしてはつまらないかもしれませんが、ずばり社内アンケートですね。 マップを企画してすぐにレンダリングライン(線)だけで描かれたマップを作って社内で テストプレイをします。そこで回収したアンケートの意見で良いものを反映させます。 我々レベルデザイナーはテーマに沿ったマップ構成や仕掛けについてはよく検討する のですが、遊びやすさや視覚的な“見せ方”に関してはどうしてもプレイヤーの意見が 必要になるのです。 余談ですが、いつもアンケートに最も熱心に書き込んでくれるのは当社の呉(株式会社Red- -duck代表取締役)だったりします。社長いつもありがとうございます。(笑) ■「Scorpion」攻略法 GM:ここは押さえておいた方がいいというような、「Scorpion」の重要な戦闘エリアや ポイントはどのあたりになりますか? LD:マップが狭く作戦時間も短いため、互いに即戦即決の勝負になるでしょう。 ひたすらイケイケで前線を上げていくのがベターだと思います。 攻撃に使えるルートは、野外からメインストリートへ抜けるルートと、店舗倉庫ルートの 二つになりますが、倉庫を誰が確保するか、そして野外の鉄筋建造物付近とトラック周り での戦闘をどう制するかがポイントになるでしょう。 もちろん臨機応変に対応できればそれにこしたことはありません。 GM:陣営別の「Scorpion」攻略法のようなものがあれば教えてください。 LD:陣営別の攻略法というより護衛ミッションをプレイする心がけになりますが、 チームメンバー全員が役割分担を把握し、呼吸を合わせて立ち回ることが勝利への 近道となるでしょう。 特に「Scorpion」は初心者が護衛ミッションに慣れるためのマップという側面ももって いますので、護衛ミッションでの基本的な立ち回りの技術が重要になると思います。 特に私が言いたいのはスナイパーと投げ物の重要性です。 「Alliance of Valiant Arms」の兵種システムではスナイパーはライフルマンに対して アドバンテージを持つ兵種と位置づけられていますが、護衛ミッションでのスナイパーの 役割は相手のスナイパーを的確にしとめることに尽きると思います。 位置取りやターゲッティングは常に敵スナイパーを警戒したものでなければなりません。 次にグレネードなどの投げ物ですね。熟練者には当然の知識になるとは思いますが、 護衛ミッションでは壊れた戦車を修理しなければなりません。いざ実戦となりますと戦車の 周りは死屍累々となり、なかなか修理は成功しません。これを相手に邪魔されずに行うには 煙幕が効果的です。 煙幕を厚めに焚いてできるだけ妨害を遅らせる戦術は初級者、上級者を問わず有効ですね。 面倒くさがらずに投げ物を確認して現場にあったものを持って行きましょう。 ■末永く愛されるマップを GM:最後にプレイヤーの方に一言お願いします。 LD:「Scorpion」が末永くプレイされるマップになるように頑張って制作しました。 特に初心者の方がこのマップで護衛ミッションのルールと雰囲気を覚え、より高度なマップ に挑戦するステップになれば嬉しいです。 これからも皆さんを夢中にさせるようなマップを企画して参りますので、応援の程よろしく お願いいたします。 GM:本日はお忙しい中ありがとうございました! ================================================================================= 「Alliance of Valiant Arms」運営チーム |